社長のレシピ 第4回『エビチリ』


岡山県はまさにいま桃の出荷の最盛期を迎えようとしています。

そんなクソ忙しい時期に『社長のレシピ』。
そんな暇があったらメルマガの一本でも、商品説明の一行でも書くべきなのは重々承知の助なのだが、試験直前になったらみんな読書家になるアレと同じと思ってほしい。

そんなわけで『社長のレシピ』の第4回は定番中華のエビチリだ。
自分で作ってもスーパーの惣菜で出来物を買ってもそんなに味に差がない料理はある。
逆に自分で作るのとスーパーの惣菜と全然味が違うものもあるだろう。その代表格はエビチリではあるまいか。
そこで今回はおそらく家庭で作ればとんでもなく美味しくなるであろうエビチリに挑戦。

近所のスーパーでまず食材、エビを買う。
せっかく家で作る(桃の現実逃避をするために時間を掛けて家で作る)のであるからして冷凍むきエビなぞ使わず、殻付きの解凍エビを使うことにする。
はてパナメイエビとブラックタイガー、似たようなエビがあるけど、なんとなくしっかりしてそうなブラックタイガーを選ぶ。
サイズはそれなりに大きい『中』でいいだろ、おっきすぎても味しみないし。(←この判断が後々失敗になる)

さていよいよ調理。

1)海老の殻を剥き背ワタを取る。
海老の殻を剥くのなんてなんてことないけど背ワタはちょっと…、エビの身の中心辺りに狙いを定めて背中から割いて背ワタを探すが取れないことが3匹に1匹くらいある。少し気になるところだけどあまりエビをいじり倒しても良いことは何もなさそうなので先に進む。

2)味付け用の合わせ調味料を作る。
ケチャップ大さじ3杯に水大さじ一杯、酒大さじ1杯、さらに醤油、砂糖、ウェイパー、豆板醤を少々加える。
エビチリはもっとこう豆板醤とかオイスターソースとか中華っぽい調味料をバンバン使うと思ってたけど調味料のほとんどがケチャップ。なんかエビのケチャップ煮になりそうな予感だけどここはぐっとこらえて本のとおりに作る。

3)ボウルにエビと酒大さじ1杯、片栗粉大さじ1杯を入れてよく揉む。よくもんだら水でよく洗い、クッキングペーパーで水分を取る。さらにビニール袋にエビと片栗粉大さじ1杯を入れてよく振り片栗粉をまぶす。

エビなんて水で洗やぁきれいになるだろ。
片栗粉で揉むとか大げさなんじゃないの…と思って片栗粉で揉んだら信じられないくらいに真っ黒に。やっぱり下ごしらえって大切なんですね。
結構手間のかかる料理だけどそれには理由があるわけなのね。
ビニール袋をカサカサ振っていると我が家の憎みきれないろくでなし、三度の飯より人間の手に噛みつくことが好きなホームラン級のバカ猫の黒猫ロデムくんが餌をくれるのか、はたまた遊んでくれるのかと見当違いの期待をして飛びかかってくる。
おまえと遊んでいるわけではないし餌を用意しているのでもない、人間用の晩ごはんを作っているのだ。

4)フライパンを熱し、みじん切りにしたニンニクとショウガともに1欠片を炒める。
香りが立ってきたら片栗粉をまぶしたエビを入れ、色が変わるまで炒める。
色が変わるまでエビを炒めると言ったってどこまで色が変わればいいのか。
と言うか炒め始めたらすぐに白っぽく変色したけどまだほとんど生ではないの?
もうちょっと炒めて、そして次の作業に入ろうとしたけど次の作業に必要なごま油を用意するのを忘れていた。ごま油を探す間にエビを炒め続ける結果に。

5)合わせ調味料をフライパンに加えしばらく炒める。
そして火を止めてごま油を一回りかけて完成。

『ケチャップ煮になるんじゃねぇの?』と思っていたけどこの合わせ調味料を炒めてみればいい香り!
ニンニクの香りも最高、これ絶対美味しいよ。
ただなんだかんだで長時間火を通しすぎた気がするし、それに何よりエビ小さくなってないか?
火を通したらエビって小さく縮むんですね、おじさんちっとも知りませんでした。
エビチリ用と言うよりもピラフ用のエビの大きさですわ、今回のエビは。
でも香りはなかなかに美味しそう。
十字屋ファームのレタスを下にひいていよいよ完成!
それではさっそく食してみれば…。
硬いとまでは言わないが、やはりちょっと火を通しすぎていて水分が飛びすぎている気がする。
そしてエビが縮んで小さくなっているので食べ応えがないし見た目もしょぼい。
エビはどう考えても『大』もしくは『特大』を選ぶべきだった。
ただ味付けは本格中華とは言わないが、スーパーのエビチリとは一線を画す美味しさ。
ワインのあてにタレ舐めてましたもん。

今回の採点、味付けは良かったけどもエビそのものはいろいろマイナスポイントがあったのでトータルで55点。
次回はエビを大きくして頑張ります。